[昭和44年]カリッと、アーモンドチョコレートは、大人の味?

「苦(にが)み」と言うのは、大人になるにつけ、覚えていく感覚ですね。
それこそ苦痛と思える「苦み」を、糧に出来るようになれば、
世間では、「苦み走ったいい男」と言われるようになります(笑)
逆に子供は、「苦み」を知らず「甘い」だけで良いような気がします。
「苦み走った子供」って、いやはや…可愛げがないでしょう(笑)
「苦み」を嫌い、甘いものが好きなスイーツな大人が増えました。
甘さの持つイメージをそのままに、
「可愛い~大人」が流行でしょうか?
甘さは=砂糖の消費量です。国が豊かになるにつれ、砂糖の消費量は増加します。
食糧難の終戦直後は、甘さに飢えていた時代です。砂糖の消費量は最低でした。
その後、日本が成長する1952年頃から、砂糖の消費量はどんどん増えていきます。
私が小学低学年の頃は、まさに甘さの時代でしたね。
子供にとって、大好きなおやつは欠かせないモノ。
だからと言って、好きなだけ食べられるはずはありません。
親は、タダでおやつをくれません。
「良い子にしていたら、おやつをあげるからね」と、
しつけの後のご褒美でした。甘くないんですよ~(笑)
小遣いだって、少ない時代です。唯一、お小遣い以外でお金をもらい、
もらったお金を全て、おやつにつぎ込むことが出来たのが遠足でした。
遠足が間近になると、近所の駄菓子屋が活気づきます。
当時、おやつの上限は100円~150円。
少なそうに思えるその予算でも、店先には5円・10円のお菓子が山積みです。
十分、袋一杯にお菓子が買えた良い時代でしたよ(笑)
1969年11月。グリコから、「フライドアーモンド」発売。
一粒一粒が銀紙に包まれたそのチョコは、とてもオシャレでした。
キャンディコーティングされたアーモンドは、カリカリの香ばしさ。
アーモンドをくるむチョコレートの甘さと来たら、例えようがありません。
しかしねぇ~(汗)この「フライドアーモンド」…定価がなんと100円。100円ですよ。
100円で、袋一杯お菓子を買えた時代に、1箱100円です。もう宝石ですよね(笑)
袋一杯のお菓子か?宝石のような一箱か?
悩んだ友達が、その一箱を選んで、遠足に持ってきた事を今でも覚えています。
一粒一粒、ちまちま食べている姿のいじましさったら、ありゃしない(笑)
早々に、食べ終えて、袋にまだ残ってる他の子のお菓子を見ている時の寂しそうな目…
あはは、「人生、甘くないぞ」を知ったんじゃないでしょうか?(笑)

値段帯からして、「フライドアーモンド」は、
子供のチョコではなくティーズのチョコです。
その後、田原俊彦や松田聖子がCMをして大人気。
1973年をピークに砂糖の消費量は減り続けます。
健康・虫歯・肥満を理由に甘いものを食べすぎない人が増えてきたからでしょう。
甘いだけでは、心も体も害します。
そして今、「オトナグリコ」をコンセプトに、松嶋菜々子と妻夫木聡がCMをしています。
大人の甘さって何だろう?
他人に苦く、自分に甘い? 他人に甘く、自分にも甘い?
いやいや、きっと…他人に甘く、自分に苦いって事かもしれませんね。
スポンサーサイト