[昭和61年]列車の旅は楽しく、A列車で行こう~♪

A列車で行こう

心と言うのは、喜怒哀楽の波に揉まれやすいものです。
それをネガティブに考えれば、「不安」に感じます。
喜怒哀楽が、心のリズムと言うなら、人は「それが生きる事」と実感するのかも…
できる事なら平穏無事に暮らしたいものです。

人は、心が揺れ動き、一定を保てなくなった時、
しばし、列車の旅に身を委ねようとします。
自分の意志では、自由にならない列車の速度が、心を静めてくれます。
ガタンゴトン…心地よい線路のリズムが、心を癒してくれます。
ただひたすら流れる車窓の風景が、淡々な心のあり方を問いかけてきます。
列車とは、自動車とはまた違う、人にとってソウルな乗り物のようです。

1986年(昭和61年)1月。NEC・PC88用ゲームとして「A列車で行こう」発売。
A国大統領の任命で鉄道会社の社長になった男が、線路を敷き、
大統領特別列車を西海岸まで走らせる鉄道経営ゲームです。
後に景観ゲームの色が強くなり、自分で作り上げた街の中を
列車で走る車窓モードが搭載されました。
列車の旅が疑似体験できて大ヒットとなりました。
日本のみならず、ドイツやアメリカで数々のゲームアワードを受賞。
世界に誇る日本クオリティのゲームです。
この列車ゲームの流れは、1996年アーケード公開「電車でGO!」へ繋がります。

二十歳の頃、ある後輩がいました。
世の中、インテリが鼻につくことなく備わってるヤツがいるものです(汗)
難しそうな本の並ぶ書斎に通されて、「ジャズでもかけようか?」と
言われてしまっては、見栄を張って「そうだね」としか、言いようがありません(汗)
プリプリのアイドル全盛の時代に育っています(汗)
歌謡曲しか聴いていない身としては、ジャズは、想定外。心は動揺します。



針を落とし、流れてきたのが「Take The A Train」。(A列車で行こう)

「おお~あの大統領列車のあれねぇ~」と私。

「…」と、後輩は、沈黙(泣)

「A列車で行こう」は、ゲームとばかり思っていましたよ。
しかし、後輩が掛けてくれたこの曲は、心に響きました。
一度心に響いたモノは、その後も消えないモノですね。
耳にする度に、感じたその時の事を思い出します。

ジャズの魅力は、アレンジとアドリブだと言います。
日々心が動くように、演奏する度に曲は変わります。
西洋音楽とアフリカ音楽の組み合わせから発展したジャズは、
黒人ミュージシャンの魂の叫び…とでも言うのでしょうか?
何よりも、喜怒哀楽にタダ翻弄されるだけじゃなく、
ジャズは、Swing(スウィング)が最大の魅力だと言います。


日本的には「ノリ」。
「スウィングしなきゃ、意味がない。」

と言う曲まであるほどです。

「A列車」とは実在する、ニューヨーク市地下鉄A線の名称です。
ハーレムの西に位置する高級住宅街から黒人音楽の聖地アポロ・シアターへ。
「ジャズを楽しむなら、速く行ける A看板の電車にお乗りなさい」
そんな意味がこめられていたんですねぇ~。

人生、喜怒哀楽を楽しまなきゃ意味がない。
旅は楽くなきゃ旅じゃない。さぁ~ノリノリで行きましょう~♪

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